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年末はミステリ三昧 [Mystery]

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アプルビイ警部が活躍する2作品、『証拠は語る』『アララテのアプルビイ』「戯曲アルセーヌ・ルパン」が、相次いで発売!

本棚の中の骸骨は、Yuseumが海外古典ミステリの新刊・近刊を調べる際に、大いに重宝しているサイトです。
これによると、12月上旬にはYuseumの好みそうなミステリが次々に出そう。。。
(それもハードカバー多し( ・_・;) 金が・・・)

そういうわけで、今日はそれらの注目ミステリを「ミステリ叢書」別に紹介していきましょう。(来年の展望も少し触れてみます。)

[1] 長崎出版「海外ミステリGem Collection シリーズ」
あまり聞いたことがなかった出版社ですが、ここがすごいことをやるんだ!
海外古典ミステリ叢書への新規参入は久しぶりだけど、第1弾は12/6にこの作品。

『証拠は語る』(今井 直子訳)

この作品はマイクル(マイケル)・イネスのThe Weight of the Evidenceの翻訳で、世界ミステリ作家事典(本格派編)によると、ファース(笑劇)に属するようです。
イネスは探偵小説におけるリアリティーに嫌悪感を抱いていたようで、軽妙さとユーモアが前面に押し出された作品が多いのだとか。

さて、Gem Collection シリーズの今後のラインナップは長崎出版のホームページにありますが、ミステリ・ファンは唸ってしまうのではないでしょうか?
Caramel TeaのRieさん。情報、ありがとうございますm(__)m)
Yuseumの注目作は、同じくイネスの"Appleby at Allington"。
これは本格系統の後年の作品では、群を抜いているとのこと。
あと、エリザベス・フェラーズの"The Lying Voices"は、作者の非シリーズ物の代表作のひとつだそうで、凄く楽しみですo(^o^)o

[2] 河出書房新社「KAWADE MYSTERY」
藤原編集室が企画し、良本を次々と出してきた「晶文社ミステリ」は、ジャック・リッチーの傑作短編集「クライム・マシン」を最後に打ち切りになってしまいましたが、それを受け継いだのがKAWADE MYSTERYです。
10月から創刊され、第1弾はこれまたリッチーの短編集「10ドルだって大金だ」でしたが、早くも第2弾が12/8に!
またまた登場、マイクル・イネス!

『アララテのアプルビイ』(今本 渉訳)

昨年の今頃、「マイケル・イネスを読んでみよう。」という記事を書いたのですが、イネス作品が好評だったのでしょうか? どんどんイネスが訳されていく状況に嬉しいやら、お金がないやら・・・(また、ほぼ同時期発売ですよ(○_○))
で、この作品は「スリラー・ファンタジア」と呼ばれるくらい破天荒なプロットの長編のようです。

[3] 論創社「論創海外ミステリ」
まあ、出来不出来にかなりの差はあれど、毎月3冊(今は2冊)もの海外ミステリを次々と出版するという、ある意味無謀とも思える手法で我々をびっくりさせた「論創海外ミステリ」。
今月の1冊が、先日も紹介した「戯曲アルセーヌ・ルパン」です。
詳しくは、こちらの記事をご参照下さい。

さて、論創海外ミステリは今年も20冊近くの本を出版してきましたが、Yuseumにとって不満なのは、去年この記事で紹介した、

  • ジョン・ロード 『死のハーレー街』Death in Harley Street

  • ナイオ・マーシュ 『踊る従僕』Death and the Dancing Footman

  • マージェリー・アリンガム 『葬儀屋の次の仕事』More Work for the Undertaker

  • が、いずれも今年中に出版されなかったこと(‐_‐)
    (どれか1冊は出るものと期待していたのに(´ヘ`;))
    でも、来年は「シャーロック・ホームズの栄冠」が出版されるようです。
    これはA・A・ミルン(「くまのプーさん」の原作者として有名ですが、『赤い館の秘密』などのミステリも書いてます。)他によるホームズ・パスティーシュ集で、JSHC会員でもある北原尚彦さんが編訳を担当しています。

    [4]その他(来年の展望も含めて)

    「壜の中の手記」
    ジェラルド・カーシュ〔著〕 / 西崎 憲訳 / 駒月 雅子訳 / 吉村 満美子訳 / 若島 正訳


    これは晶文社ミステリから出版されていた下の短編集の文庫化。


    Yuseumはこの作品読みましたが、なかなか「ひねくれた短編」ばかりで面白かったですよw
    今回の文庫化は(角川というのが意外ですが・・・)、『凍れる美女』、『壁のない部屋で』の新訳2篇が追加されており、『狂える花』は別ヴァージョンを収録しているとのこと。
    だから、晶文社版を読んだ人にも楽しめるわけです。
    (一方、『刺繍針』と『カームジンと 「ハムレット」 の台本』 は割愛。)
    なんといっても税込580円は安い!
    未読の方は、この機会にぜひ読んでみてください。

    国書刊行会 「世界探偵小説全集」
    海外古典ミステリブームのきっかけを作ったこのシリーズですが、第四期に入って出版ペースが1年に2冊とめっきり遅くなりました(´ヘ`;)
    今年はアリンガムの『屍衣の流行』がようやく出版されましたが、第五期はないのでは(つまり、第四期でこのシリーズは終了なのでは)という噂もチラホラ。。。
    でも、第四期もあとナイオ・マーシュの『道化の死』Off with His Headを残すのみとなりました!
    4年間待っています。来年は是非!

    新樹社 「新樹社ミステリ」
    先日書いたように、ようやくケネディの『スリープ村の殺人者』が刊行されましたが、2005年には出る予定のはずだった、

  • R・A・ノックス "The Three Taps"
  •  
  • E・C・R・ロラック "Part for a Poisoner"

  • C・カーナック "The Double Turn"

  • M・アリンガム "Dancers in Mourning"

  • は、企画自体は進行中だけど、出版日などの目処はたっていないそうで(´ヘ`;)
    早く出せ、とは申しません。
    企画がポシャらないことだけを祈ってます(>y<;)
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