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5〜6月の読書備忘録 [Mystery]

今日は調子がまあまあいいから、ブログを書こう!!Σс(゚Д゚с

まず、最近買った本。
出版が少し遅れていた「クリスティー文庫新訳シリーズ」第3弾のもう1冊を買いました。
茶色の服の男 (クリスティー文庫)

茶色の服の男 (クリスティー文庫)

  • 作者: アガサ・クリスティー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2011/04/05
  • メディア: 文庫
こちらの挿絵も、前回と同じく谷口ジローさんです。
谷口さんと言えば、ついこの前、フランスの芸術文化勲章(シュヴァリエ章)を授賞されていましたね[プレゼント]
早川書房もまさにグッドタイミングですね!
おめでとうございます(=^0^=)

もう1冊は、論創海外ミステリ。
四十面相クリークの事件簿 (論創海外ミステリ)

四十面相クリークの事件簿 (論創海外ミステリ)

  • 作者: トマス・W. ハンシュー
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2011/05
  • メディア: 単行本
「ホームズのライヴァルたち」第5弾は、江戸川乱歩の「怪人二十面相」のモデルとも言われている、元怪盗の名探偵。
「クイーンの定員」に収められた短編集が出るのかと思っていたら、それを連作長編化した方が出版されたんですね。
その辺りも興味深いです。

あっ、もう1冊買ったのを忘れていましたΣ(´∀`;)
一般書店では販売していないのですが、同人誌ROMのROM叢書の第3巻
『死はあまりにも早く』Too Soon to Die(ヘンリー・ウェイド)
を買ったのでした。
ヘンリー・ウェイドのプール警部シリーズは、一般書籍では国書刊行会の『警察官よ汝を守れ』 世界探偵小説全集(34)が訳されているに過ぎませんが、他にも「翻訳道楽」で短編を読むことができます。

続いて、今後買う予定の本。
暗い鏡の中に (創元推理文庫)

暗い鏡の中に (創元推理文庫)

  • 作者: ヘレン・マクロイ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/06/21
  • メディア: 文庫
来たよ、来たよ、長らく絶版だったヘレン・マクロイの代表作が(o゜▽゜)
実は、Yuseum。
『暗い鏡の中に』 (1977年) (ハヤカワ・ミステリ文庫)を、その昔、古書で[5][0][0][0]円で買ったのですが、全然後悔していません(・u・)>
ちょっとね、本の状態があまりよくないので、パラパラ見てみただけで(笑)

ちなみに、ストーリーは短編集「歌うダイアモンド」 (晶文社ミステリ)に収録されている、『鏡もて見るごとく』Through a Glass, Darklyを膨らませた形になっています。
プロットはそのままのようですが、ラストが違うようです。
主人公ベイジル・ウィリングの妻となるギゼラも登場しますし、今から読むのが((o(´∀`)o))ワクワク

フレンチ警視最初の事件 (創元推理文庫)

フレンチ警視最初の事件 (創元推理文庫)

  • 作者: F・W・クロフツ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2011/06/29
  • メディア: 文庫
これも長らく絶版だった本ですね。
フレンチ警部が警視に昇格したんですか〜( ´ー`)y-~~
何気にYuseumの本棚にはフレンチ警部シリーズが蓄積されつつあります。
そんなに読んでいないのに[爆弾]

あとは、7月に出るクリスティー文庫の新訳シリーズ第4弾が楽しみですね。
期間限定カバーがどうなるか[本](笑)
『ゴルフ場殺人事件』と『牧師館の殺人』のようですけれど、特に『ゴルフ場殺人事件』は過去のハヤカワ文庫版では、若干短い抄訳だったので、その辺がどうなったか気になりますね。

後半は、この2ヶ月で読んだ本。
といっても、5〜6月はYuseumの気力が[バッド(下向き矢印)]だったので、4月後半から5月上旬に一気に読んだのですけれどね。

家蝿とカナリア (創元推理文庫)

家蝿とカナリア (創元推理文庫)

  • 作者: ヘレン・マクロイ
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 文庫
精神分析学者のベイジル・ウィリングは、魅惑的な主演女優から戯曲『フェドーラ』公演初日に招かれた。だが、劇場周辺では奇妙な出来事が相次ぐ。不吉な予感が兆す中、観客の面前で大胆不敵な兇行が成し遂げられた!

マクロイで未読のこの長編を、何としても読んでおこうということで読みました。
最初100ページくらいは、なんだかまだるっこしいなあ、ていう感じで読んでいました。そもそもサルドゥーの『フェドーラ』ってよく分かんないし、、、っていう感じでしたが、事件が勃発すると、俄然興味がわいてきました。
衆人環視の舞台中での殺人といえば、Yuseumはまずクリスチアナ・ブランドの傑作『ジェゼベルの死』や、舞台とはちょっと違うけれどナイオ・マーシュの『道化の死』を想起するのですが、この作品も負けてはいません。
容疑者は舞台に登場していた3名(ないしは4名)に絞られており、その3人なら誰でも殺す機会があったのに、なんと殺された被害者は「死体役」だったため、いつ本当に死んだのかが確定できない。
しかも、その「死体役」はエキストラみたいな端役だったため、舞台関係者の誰もがその被害者を知らない、と言う。
くーΣ(゚∀゚ノ)ノ 何ともたまらない設定ではありませんか!

もっとも、「被害者は誰か」という部分は、ベイジル・ウィリングのシャーロック・ホームズも顔負けの超人的な推理であっさり解決するんですけどねσ(^◇^;)

さて、タイトルの「家蠅」と「カナリア」は、物語冒頭で紹介されているように、前者は「事件にまつわる化学的な証拠を暴き出し」、後者は「犯人についての心理学的な手がかりをさしだしてい」ます。
ただ・・・。
化学的な証拠の方は、まあそうなんだろうねぇ、って納得するしかないというか、ふーん、そんなものなのね、というか。。。そんなに難しい専門知識ではないのですが、まあ納得せざるを得ないというか。。。
心理学的な手がかりについても、うーん、心理学的にはそういうものなのかねぇ、と心理学初心者には何と言っていいのやら、という感じで。。。

でも、そういうモヤモヤしたものを多少感じつつも、この作品は飽きさせません。やっぱり、マクロイのストーリー・テリングが見事なんでしょうね。
犯人は何となく予想はつきました。
「あること」が事件の引き金になったとしたら、容疑者はこの人しかいない、というのが途中で読めてきます。
でも、最後まで「犯人はホントにこの人?」と思わせる筆力は大したものです。

ちなみに、原題"Cue for Murder"に対して邦題の『家蠅とカナリア』は何とも芸がない、という話を耳にしたことがあるのですが、こちらのブログの記事にあるように、初版本の挿絵には家蠅と、カナリアと、、、
ヾ(・∀・;)オイオイ 手がかり全部描かれているじゃないの!
という感じなので、別に邦題も野暮ではございません。


Zの悲劇 (角川文庫)

Zの悲劇 (角川文庫)

  • 作者: エラリー・クイーン
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 文庫
お次は、新訳『Zの悲劇』。
Z自体は、前に読んでいるんですよ。10年ぶりか。

サム警視の娘、ペイシェンス・サムの一人称で書かれているんです。
これを、ハヤカワ版で読んだときはねぇ(;´Д`)
ペイシェンスが「女装した(探偵)エラリー・クイーン[リボン]に思えて、気持ち悪かった思い出が今でも強いです。
お次の、三人称で書かれている『ドルリイ・レーン最後の事件』 (ハヤカワ・ミステリ文庫)は、ペイシェンス、女性してたから、なおさらでした( ̄0 ̄)

今回の角川版は、ま、そこまでは思わなかったです。
ペイシェンスの性格的な部分はとりあえず置いておくとして、翻訳って、やっぱり重要ですね( ´−`)

ただ、感想はというと、10年前にYuseumがコメントしたものと全く変わりないですね。
今回、10年前の感想を読み返して、自分でもびっくり(;´∀`)


ストップ・プレス 世界探偵小説全集 (38)

ストップ・プレス 世界探偵小説全集 (38)

  • 作者: マイクル・イネス
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • 発売日: 2005/10
  • メディア: 単行本
人気探偵作家エリオットの生み出した犯罪者ヒーロー<スパイダー>生誕20周年を記念したパーティが、エリオットの屋敷ラスト・ホールで開かれた。その最中、あたかも<スパイダー>が本の中から抜け出したかの如き怪事件が頻発、ついにはエリオットが現在構想中のプロットとそっくりの事件が発生する!

読んだよ〜、やったよ〜
ついに読み終わったよ〜(ノД`)
500ページ以上のハードカバーの上に、英国文学的素養の欠けているYuseumには、
「これ、何書いてるの(×_×)」
と、読むのを断念すること数度。
4,5年かかりましたかね〜、読破するのに\(-o-)/

まあ、事件らしい事件はほとんど起きません。
性格の悪い悪戯は頻発するんですけれどね。
いろんな変な人が出てきて、頭がこんがらがるし、その人達の宣うことはさらによく分からん。
「ファース」(笑劇)なので、それを楽しんで読むものなんでしょうけれど、どこが可笑しいのかさっぱり分からない状態が延々と・・・。
ええ、おそらく私に文学的素養がもっとあれば、たぶん面白いのだとは思います。

じゃあ、面白くないのか、というと。。。
読後感は、それほど悪くないんですね。
あれだけごちゃごちゃしていたストーリーが、最後はきれいにまとまった、ような感じがします。
また、読んでみたいな、という気持ちにはなりました。
そのときには、前回、分からなかった部分も分かるかな?

何はともあれ、『ストップ・プレス』は読み終えました\(^O^)/
アプルビイ物は順番に読みたかったので、実はYuseumの蔵書には下のように、後ろがかなり控えています。
イネスの作品は、本格もあればファースもあり、といろいろあるようなので、これからじっくり読んでいきます。
霧と雪 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

霧と雪 (ヴィンテージ・ミステリ・シリーズ)

  • 作者: マイケル・イネス
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2008/06/25
  • メディア: 単行本
アララテのアプルビイ (KAWADE MYSTERY)

アララテのアプルビイ (KAWADE MYSTERY)

  • 作者: マイクル・イネス
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2006/12/09
  • メディア: 単行本
証拠は語る (海外ミステリGem Collection)

証拠は語る (海外ミステリGem Collection)

  • 作者: マイケル・イネス
  • 出版社/メーカー: 長崎出版
  • 発売日: 2006/12/06
  • メディア: 単行本
アプルビイズ・エンド (論創海外ミステリ)

アプルビイズ・エンド (論創海外ミステリ)

  • 作者: マイケル イネス
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本

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yu-papa

かなり前から読書はしなくなりました。
以前はよく読んでいたのですが、読み終わった本は捨てきれず
本棚に並んでいます。大体500冊以上はあります^^

病気の事では気遣って頂き、
          有り難うございます(感謝)
by yu-papa (2011-06-14 14:25) 

チヨロギ

充実したラインナップですねー。
わたしの場合、通勤電車の中が主な読書タイムだったので、
家にいることが増えたらガクッと読書量が落ちました。
うーん、なんとかしなくちゃ。(;´Д`A ```
by チヨロギ (2011-06-15 00:36) 

Yuseum

>yu-papaさん、コメントありがとうございます。
Yuseumも蔵書は多いのですが、なかなか積読本ばかりで(^^ゞ

>チヨロギさん、僕も昔は電車で読んでいたのですが、電車通勤も短距離になり、電車で本を読むことはめっきり少なくなりましたf^_^;
by Yuseum (2011-06-21 16:11) 

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