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クローズドサークル三度(みたび);『兇人邸の殺人』 [Mystery]

今村昌弘さんの大人気シリーズ最新作『兇人邸(きょうじんてい)の殺人』を読みました[本]
シリーズ第1作、第2作については、以前拙ブログ(別ブログ)にも記しました。


「これは私たち自身が留まることを選ばざるを得ないクローズドサークルなんだよ


兇人邸の殺人 屍人荘の殺人シリーズ

兇人邸の殺人 屍人荘の殺人シリーズ

  • 作者: 今村 昌弘
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2021/07/29
  • メディア: Kindle版
Get it on Apple Books
序盤からパニックホラーの様相を帯び始め、さながらシリーズ第1作『屍人荘の殺人』の変奏曲であるかのような感覚を覚えましたが、デビュー作である『屍人荘〜』に比べても格段にリーダビリティーが進歩しており(デビュー作も相当レベルの高い作品ではありましたが)、途中からは一気に読んで堪能しました。
トリックの真相は、まさに特殊設定ミステリならでは。(若干アンフェアな気もしますが、確かに作者は作中にて条件を記しています。)
《追憶》で描かれる風景は、某作と雰囲気が似ている感じもなきにしもあらずですが……、悲しいですね(ノД`)

今回、名探偵役の剣崎比留子は、(遠田志帆さんが描く美しい)カバーイラストにも見受けられるように、籠の中の鳥状態になってしまいます。
そんな中で、ワトソン役の葉村譲との間に生まれた一歩先の関係性には好感です。

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「名探偵」愛を感じた『硝子の塔の殺人』 [Mystery]

知念実希人さんの『硝子の塔の殺人』を読みました[本]


硝子の塔の殺人

硝子の塔の殺人

  • 作者: 知念 実希人
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2021/07/30
  • メディア: Kindle版
Get it on Apple Books
知念実希人さんは医師でもある小説家さん。
医療ミステリを多く記されているようですが、私にとっては初読みの作家さんです。
でも、本作は知念さんの作家デビュー10周年の集大成、ということで、本格ミステリ色の濃い作品となっています。
何より、オビに記された島田荘司さんや綾辻行人さんらの文言が気になったので、読んでみることにしました。


最初は、倒叙推理小説なのかなぁ、と思いながら、読んでいったのですが。。。

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「あざと可愛さ」はパワーアップ;『invert 城塚翡翠倒叙集』 [Mystery]

すべてが、反転。


相沢沙呼さんの最新作『invert 城塚翡翠倒叙集』を読みました[本]

invert 城塚翡翠倒叙集

invert 城塚翡翠倒叙集

  • 作者: 相沢沙呼
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/07/06
  • メディア: Kindle版
Get it on Apple Books

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まず始めに。
本作では、前作『medium 霊媒探偵城塚翡翠』の結末に触れています。
まあ、前作を読まなくても、一応本作は楽しめますが、それでは前作を読む楽しみが激減してしまいますので、まだ前作を読んでいない方は回れ右して、[メディウム]から読まれることをお薦めします(・・)(。。)
(文庫化されました。)
medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫)

medium 霊媒探偵城塚翡翠 (講談社文庫)

  • 作者: 相沢 沙呼
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2021/09/15
  • メディア: 文庫
  • Get it on Apple Books


オーディオブックもあります。




それでは、[インヴァート]。

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TVアニメ「無能なナナ」 [Mystery]


原作第1巻はこちら。

無能なナナ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス)

無能なナナ 1巻 (デジタル版ガンガンコミックス)

  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2017/02/22
  • メディア: Kindle版

原作を初めて読んだとき、
「あっ、これはいつかアニメ化されるな[ひらめき]
と思っていました。
「月刊少年ガンガン」で連載中の本作。

絶海の孤島にある学園。そこでは人類の敵に対抗すべく、若き能力者達が訓練に明け暮れていた。
そして転校生の主人公も同様に「人類の敵抹殺」を胸に、行動を開始する…。
想像をことごとく裏切る、正義と悪の知略サスペンス開幕!!

第1話で、
(!o!)オオ!
とビックリしてしまうシーンがあります。
(このネタ、公式サイトでもネタバレされていたりするのでご注意を。)

その「一発ネタ」で終わってもおかしくないところ、その後も能力者、無能力者が入り乱れて、知力・能力の限りを尽くした頭脳戦が展開されます。
多少ケレン味はあると思いますが、細かいことにはこだわらずに、ゆったりくつろぎながら読めば楽しめる本作品。

アニメは、今のところ(第6話まで視聴)原作に沿ってアニメ化されています。
アニメ6話でコミックス2巻とちょっとの映像化ペースですね。

AT-X:毎週日曜 21時30分〜(リピート放送あり)

TOKYO MX:毎週日曜 22時〜

サンテレビ:毎週日曜 23時30分〜

テレビ愛知:毎週日曜 25時5分〜 (毎週月曜 午前1時5分〜)

BSフジ:毎週火曜 24時〜 (毎週水曜 午前0時〜)

公式サイトにもありますが、最速放送は有料のアニメ専門チャンネルAT-X。
衛星放送が見られる方は、火曜深夜に無料放送のBSフジで見られます。
インターネットでの見放題配信、都度課金配信もあり、最速配信はTOKYO MXでの地上波放送と同時配信のdアニメストアです。

Blu-ray & DVDも発売が決定しています。

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『その裁きは死』とアレックス・ライダー [Mystery]

アンソニー・ホロヴィッツが贈る『メインテーマは殺人』(拙ブログでも紹介)に続く第2弾。



読み終わって味わったのは、

「やられた〜(>o<)」

という爽快なカタルシス。
なんで気付かなかったんでしょうかねぇ・・・、私[たらーっ(汗)]


作中、ホーソーンとホロヴィッツが『緋色の研究』の読書会に参加するシーンがあります。
『緋色の研究』は、もちろんコナン・ドイルが発表した最初のシャーロック・ホームズの物語。
ホロヴィッツさんにとっては「ずっと愛してやまない作品」なのですが…。

実は[ひらめき]
ここにもヒントが(以下略。


相変わらず、どこまで事実に基づいていて、どこからが創作なのか分からない、『刑事フォイル』の制作舞台裏から始まるオープニングから引き込まれました。
そんなホロヴィッツさんの次回作は、なんと『カササギ殺人事件』(拙ブログでも紹介)の続編です。
2021年刊行予定ということで、楽しみですo(^-^)o

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