【2017年12月現在】およそ1年ぶりのブログ更新#59143;
それはさておき#59093;
ケネス・ブラナーが監督・主演を務め、ハリウッドを代表する豪華俳優陣で映画化された『オリエント急行殺人事件』が、いよいよ日本でも公開されますね#59052;
映画『オリエント急行殺人事件』オフィシャルサイト
【2018年8月追記】 遅ればせながら、ケネス・ブラナー監督・主演の『オリエント急行殺人事件」のブルーレイなどをご紹介。
私は映画館で鑑賞後に「ブルーレイ&DVD」を購入してみました#59020; #58999;AmazonビデオやiTunes等で配信(レンタル&購入)もされています。
<Amazonビデオ>
オリエント急行殺人事件 (字幕版)、
オリエント急行殺人事件 (吹替版)
<iTunes>
オリエント急行殺人事件 (字幕/吹替) - Kenneth Branagh
クリスティーの作品についてはこれまでにも何度も映像化されてはいますが、今回はハリウッドの大作映画ということで、原作についても今年になって新訳が複数刊行されるなど、色々賑わっています#59011;
今回の映画は原作を結構脚色しているようなので、原作は読まずに映画をまず堪能して、その後から興味があれば原作に立ち返る、という考えももちろんあります。
一方、原作を先に読んでおく(もしくは再読する)ことで、
「謎解きのためのエネルギーを省略できるので、余ったそのエネルギーは、原作と映画の違いを考えたり、映画でしか得られない映像の迫力などを楽しむために使える」(アガサ・クリスティ・ファンクラブのメルマガ「グリーンウェイ・ハウス通信」(No.107)より抜粋)から、
先に原作を読んでから映画を観に行った方が良い、というご提案もあります。
いずれにしろ、今回の映画をより楽しむために、ここでは原作や過去の映像作品などを簡単にご紹介してみます。
なお、ここでは翻訳の善し悪しについては言及しませんので、あしからず#59124;
まずは、早川書房のクリスティー文庫です。
<Kindle>
クリスティー文庫の中でも、『オリエント急行の殺人』は新訳刊行時に期間限定カバーで出版され(上の写真の上段右から3番目)、テレビ・ドラマで三谷幸喜版の『オリエント急行殺人事件』(後述)が放映されたときにカバーが一新され(上段右から2番目)、そして今回と、クリスティー文庫が刊行されて以降この10数年だけでも4回も装丁が変わっており、それだけ人気の高さが伺えます。
なお、クリスティー文庫の旧訳はこちら(上段右から1番目)#59045;
続いて創元推理文庫(下段右から1番目)。
シャーロック・ホームズ研究家としても名高い長沼弘毅氏による訳。1959年初版。
私が最初に読んだ『オリエント急行〜』はこの翻訳本でした。
今年の4月に出た光文社古典新訳文庫(下段右から3番目)。
(現在のところ)栞がついていて、それに登場人物一覧と客車の見取り図が記されているので、それらを確認したいときに便利。
先月出たばかりの角川文庫の新訳。
私が持っているのは電子書籍版です
(上の写真の一番左)。
それぞれの訳者あとがきに記されているのですが、光文社古典新訳文庫と角川文庫とではアームストロング大佐のファーストネームを翻訳する際のスタンスが異なるのが興味深いです。
なお、角川文庫の旧訳については
グーテンベルク21が刊行している以下の電子書籍でも読むことが出来ます。
2)原書
原書についても、ペーパーバックなど多々あるとは思いますが、ここでは先月出たばかりのこちらの文庫#59045;をご紹介。
上の写真(下段右から2番目)にもあるように、文庫サイズの講談社英語文庫。
オビに「英語原作を日本語の語注つきで読めるのは本書だけ!」と謳っているように、巻末には文中に登場する単語の意味などがかいつまんで掲載されています。
TOEICレベルで450点〜、とのこと。
3)ジュブナイル(少年少女向け)
この分野はあまり詳しくないので、いくつかの羅列でm(__)m
4)映画・ドラマ
まず忘れてはならないのは、シドニー・ルメット監督による1974年の映画。
ポアロ役はアルバート・フィニー。その他、豪華キャスト揃い#59138;
今回の映画もこの映画のリメイクと言われているくらいなので、比較してみるのは面白いことでしょう。
続いて、「名探偵ポワロ」でお馴染み、デヴィド・スーシェがポワロ(熊倉一雄さんが吹替)を演じるドラマ版。
拙ブログで散々書いていますが、私はこのドラマ版、好きです#59117;
確かに全体的なトーンは暗いのですけれど。。。
余談ですが、NHK総合で現在放送されている羽海野チカさん原作のTVアニメ、
3月のライオン第2シリーズ第1話(第23話)にて、このスーシェ版『オリエント急行の殺人』と思しき映像が数秒間挿入されていました。
アニメ本編とは全く関係のないもので、アニメの中で将棋名人戦の放送を見るためにテレビをつけたら放送されていた#59018;、という設定。
アニメで描かれた映像は完全にスーシェ版と一致しているわけではありませんが、明らかにスーシェ版のオマージュ。(それも数秒間ながら作りが細かい。)
スーシェ版『オリエント急行の殺人』である必然性はないように思われたのですが、それとも何か深い意味があるのでしょうかφ(゚Д゚ )フムフム…
「名探偵ポワロ」データベースの
「関連品」でも触れられていますが、ここにも記しておきました。
閑話休題。
3年前に、三谷幸喜氏の脚本で野村萬斎さんがポアロ役(勝呂武尊(すぐろたける)役)他、日本最高のキャスト陣で制作された『オリエント急行殺人事件』も話題になりました。
オリエント急行殺人事件 DVD-BOX
第1夜が原作に沿っていて、第2夜は三谷さんオリジナルの脚本で犯人の視点から事件を再構築する、というものでした。
・・・私、三谷さんの作品は結構好きなのですが、これについては、、、(とお茶を濁す。)
(第1夜は冗長だし、第2夜の趣向は面白いけれど、スーシェ版を見た後では、「ある人物の一言」がとても気になった。) 最後に、こちら#59045;の円盤#59020;は現在品切れのようですが一応。
ポアロ役はアルフレッド・モリナ。
設定を現代に置き換えていましたが、ポアロがパソコンを使っていたということしか覚えていない#59142;
5)オーディオブック
拙ブログでも以前紹介していますが、「名探偵ポワロ」ポワロ役吹替の熊倉一雄さんがお亡くなりになる直前くらいに制作されたオーディオブックがあります。約2時間。
オリエント急行の殺人
- 出版社/メーカー: ECHO
- 発売日: 2018/06/04
- メディア: Audible版
<iTunes> オリエント急行の殺人 - アガサ・クリスティー
出演:熊倉一雄・根本泰彦・後藤敦・多田野曜平・安原義人・小宮和枝・島美弥子・岡のりこ・渡辺真砂子・川本克彦・きっかわ佳代他
上巻の最後が原作の第二部第12章までに相当します。
朗読ではなく、どちらかと言えばオーディオドラマですね。
原作を適度に端折りながら、話が進行します。