「アガサ・クリスティーの秘密ノート」を読んでいると、ネタバレ満載なので、
「ああ〜、これは先に読んでいた方がよかったなぁ#59124;」
という作品に出くわします。
特に、Yuseumはクリスティーのノン・シリーズをあまり読んでいないこともあるので(^◇^;)

ということで、ネタは知ったわけですが、そのネタにインパクトがあるため興味を持った以下の2作品を読んでみました。

ねじれた家 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 作者: アガサ・クリスティー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2004/06/14
  • メディア: 文庫
この作品 Crooked House はAmazonのレビューにもあるように、「某作家」の「某作品」の二番煎じなんですね。
(作品名ばかりでなく、作家名が分かっただけでネタバレになると思いますので、未読の方はご注意#59138;)
ネタ(つまり犯人)が分かってからこの作品を読むと、、、やっぱり魅力半減かなぁ( ´Д`)=3
ただ、「秘密ノート」によればクリスティーは最初から、
「この犯人ありき( ノ゚Д゚)ヨッ!」
で書いた作品ではないみたいです。

終りなき夜に生れつく (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 作者: アガサ・クリスティー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2004/08/18
  • メディア: 文庫
この作品 Endless Night は、ネタは「某作品」に使われているものと同じです。
ただ、そのネタはあくまでこの物語の一要素に過ぎないので、それをどうこう言うのは野暮でしょう。
この物語の魅力は、そこだけではないので。
大人のための寓話、という感じでしょうかヽ(´ー`)ノ
なかなか面白く読めました。

「秘密ノート」によれば、この作品の原型はフーダニット、つまり「犯人は誰か」を主眼にしたものではなく、出版社の要請でフーダニットの側面が強化されたようです。
そのため、いわゆる本格推理小説としてみれば、いろいろな矛盾や説明できない点が転がっています。
でも、この作品を読まれた方は分かるように、この作品はどちらかと言えば「恋愛小説」であり、そしてだんだん「犯罪小説」になっていきます。
そして、最後にはこの作品もクリスティーが最も得意とするプロットで書かれたものである、ということに気づくでしょう。
「秘密ノート」には、こう書かれています。
「犯罪の女王の考えどおりに書かせるべきだった—文学作品として」

なお、この作品は映画化されています#58999;
細かな設定変更はあるものの、意外に原作に忠実に映画化されていたので驚きました。
(あっ、原作読んだ後に、昔録画していたこの映画を見たんです#59018;)
#59126;Some are born to Endless Night#59126;と歌付きで見るのも、なかなか印象深いです( ´−`)