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GWは本がよく読める! [Mystery]

このGW。
Yuseumはのんびりと本を読んで過ごしました[本]
いずれも英国の古典ミステリのハードカバー(^_^)v

ブレイディング・コレクション (論創海外ミステリ)

ブレイディング・コレクション (論創海外ミステリ)

  • 作者: パトリシア ウェントワース
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 単行本
著名な宝石収集家のブレイディングが探偵ミス・シルヴァーの家を訪れ、身辺に不審な事が起きている、と相談を持ちかける。
ブレイディングに好感を持てなかったミス・シルヴァーは仕事を断ってしまうが、数日後、彼の射殺死体が甥のチャールズによって発見される。

この前の記事でも少し触れた、この作品。
作者のパトリシア・ウェントワースは日本ではほとんど知られていませんが(邦訳作品もこの作品のみ)、彼女の創造した老嬢探偵ミス・モード・シルヴァーはアガサ・クリスティーのミス・マープルと並び称される存在です。

上のあらすじではすぐに殺人が起こったように読めますが、実際に事件が起こるのは本書を130ページ以上読み進めてから。
それまでは、主にチャールズの別れた妻である細密画家ステイシーの視点で描写されているのですが、この「視点」がクルクル入れ替わり、ステイシーの見たものが描かれているのかと思ったら、いつのまにかステイシーの回想場面になっていたり、あるいは別の登場人物の視点になっていたりして、最初は少々まごつきました(;ロ;)

でも、いざ事件が起きると、それまでの描写の意味していたことが徐々に明らかとなり、一気に読むことができましたヽ(^。^)丿
もっとも、犯人というか事件の真相はミステリに慣れた方には分かってしまうかな、という気はしましたが、チャールズとステイシーのラヴ・ロマンスも上手く絡み、その他の登場人物も生き生きと描かれているので、退屈しないと思います。

お次はこれ↓

サファリ殺人事件 (海外ミステリGem Collection)

サファリ殺人事件 (海外ミステリGem Collection)

  • 作者: エルスペス ハクスリー
  • 出版社/メーカー: 長崎出版
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本
「チュニア」と呼ばれる東アフリカの架空の英国領で、ヴェイチェル警視は、狩猟を楽しむサファリ探検隊の中で起こった宝石の盗難事件を極秘に調査していたが、やがて、サファリの大富豪夫人が謎の死を遂げる。
彼は身分を明かし、犯人捜しに転じるのだが、その後も事件が起こり…。

作者のエルスベス・ハクスリーは、英国の小説家・批評家として有名なオルダス・ハクスリーのいとこ。
少女時代をケニアで過ごした経験を生かして、植民地時代の歴史的な背景を踏まえた「ヴェイチェル警視」シリーズを3作上梓しており、本作はそのうちの2作目にあたります。

Aという人物が殺され、その真相をほのめかしていたBという人物も死んでしまう・・・というのは、ミステリではよくある話。
ただ、本作のユニークな点は、象やらハゲタカやらバッファローやら、アフリカの広大な原野が密接に絡んでおり、それなしではトリックが成立しない点。
中盤までは、その圧倒的な迫力にただただ度肝を抜かされます(゚ロ゚)

ただ、本作の惜しい点は中盤以降「失速」してしまうところ。
確からしい推理が展開されるのですが、証拠がほとんどないため、(唯一の証拠品はなくなってしまうし、、、)いまいちラストの盛り上がりに欠けるような気がしました。

で、次はこれ↓

ハーレー街の死 (論創海外ミステリ)

ハーレー街の死 (論創海外ミステリ)

  • 作者: ジョン ロード
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2007/03
  • メディア: 単行本
ロンドンのハーレー街にある診療所で医師の変死体が見つかった。
死因はストリキニーネによる毒死。
検死審問では、目撃者の証言と動機の不在から、他殺でも自殺でもなく事故死の評決が下った。
だが、プリーストリー博士は事故でも自殺でも他殺でもない「第四の可能性」を示唆するのだった・・・。
ジョン・ロードは別名義も含めると、実に著書が140以上もある作家。
ただ、邦訳作品は 『プレード街の殺人』 『見えない凶器』 など少ないのですが、本作は作者の最高傑作と言われています。

『サファリ殺人事件』が非常に派手な作品だった影響もあり、本作は非常に固く地味に思えました。
ロードは「1アイデア」で「1ミステリ」を書く作家のようで、本作も結末に至るまでが淡々としており、盛り上がりがほとんどない(゚ペ;)
とはいえ、本作で示される「第四の可能性」というものが充分衝撃的であり、カタルシスをもたらすものであれば、中盤の展開がどうであれ会心の一作になるとは思うのですが。。。

うーん、イマイチでしたね〜(´Д`υ)))
いや、確かに「第四の可能性」と言えなくはないのですが、被害者に対して「ある人」が事実を歪曲して伝えている時点で、これは●●のような気がしますが。。。
何より、このアイデアはある分野に詳しくなければ読者には分からないでしょう。
(だから、残念ながらカタルシスが感じられない`s(-・-;))


そして、今読んでいるのはこれ↓
絹靴下殺人事件 (晶文社ミステリ)

絹靴下殺人事件 (晶文社ミステリ)

  • 作者: アントニイ バークリー
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 2004/02
  • メディア: 単行本

探偵ロジャー・シェリンガムが登場するシリーズ第4弾[exclamation]
バークリーは大好きなのですが、これを含めて未読がいくつか残っているので、ぼちぼち読んでいこうかと。
(Yuseumは楽しみを後にとっておくタイプでしてw)

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