幽霊の2/3 [Mystery]
ついに新訳復刊ですヽ(^。^)丿
「親になった者が各プレイヤーに順番にクイズを出題する。それに答えられなければ、1回目は幽霊の1/3、2回目は幽霊の2/3になる。3回答えられないと、幽霊の3/3、つまり完全な幽霊になる。要するに死ぬわけで — ゲームから脱落する。」まず、カバーデザインが7年前に出た↓と統一感がとれているのがいいですね(^^)
出版社社長の邸宅で開かれたパーティーで、人気作家エイモス・コットルが、余興のゲーム“幽霊の2/3”の最中に毒物を飲んで絶命してしまう。招待客の一人、精神科医のベイジル・ウィリング博士が関係者から事情を聞いてまわると、次々に意外な事実が!
・・・まあ、Yuseumはまだこの作品は読んでないのですが
Yuseumがヘレン・マクロイに関心を持ったのは、以前にも書いたように、彼女の処女作
『死の舞踏』
がツボにはまったから。
で、順番からいけば
『家蝿とカナリア』
を先に読むべきですが、絶版状態が続いていて古本の値段も高騰していた本作
『幽霊の2/3』
の話題性に負けまして(^◇^;)、こちらを先に読みました
まあ、本格推理小説としては佳作ではないでしょうか。
もっとも、この作品を「文学界や出版業界を鋭く風刺したパロディ」として読めば傑作なのですが。
だから、この作品を批評するのは、既にマクロイの罠にはまっているような気がするんですよね・・・。
「心理学的には、批評家は硫酸を投げつける人間にたとえられます。ただ殺すのではなく、毒舌によって相手を醜くし、苦痛を味わわせる。どっちみち病んでいますよ。」
・・・Yuseumは毒舌ではないですよ(大笑)
伏線が至るところに張り巡らされており、「読者への挑戦」っぽい部分もあり、ミステリとしても充分面白いのですが、残念なのは物語の終盤で結局起こってしまう「ある事件」が、全く無意味なんですよね。
起こっても起こらなくても、真相の解明には全く影響しない無駄な事件のような感じがして、どうもf^_^;
それにしても、「幽霊の2/3」というタイトルは秀逸ですね。
もちろん、最初に紹介したゲームの名前、という意味もあるのですが、ダブル・ミーニング、いやトリプル・ミーニングくらいあるのかな?
つまり、作家エイモス・コットルは「幽霊の2/3」だった。
あるいは、実はエイモス・コットルは「幽霊の2/3」であった。
・・・と、これ以上はネタバレにつながりそうなので、やめておきましょう(‥ゞ
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