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オランダ靴の謎【新版】 [エラリー・クイーン]

お久しぶりです(^_^)/
5月は7冊の本を読んだYuseumですが[本]
最近、あんまり本が読めてないですね〜f(^ー^;

今回ご紹介する本は以前読んではいるのですが、【新版】が出たので。
(再読はまだなのですが。。。)

オランダ靴の謎【新版】 (創元推理文庫)

オランダ靴の謎【新版】 (創元推理文庫)

  • 作者: エラリー・クイーン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2009/06/25
  • メディア: 文庫

単純に文字が大きくなって、解説が法月綸太郎さんになって、(値段がチョイ高くなって(゚ペ;))・・・だと思われがちな【新版】ですが、これも先の『エジプト十字架の謎』のように、訳文に手が加えられていたりします。

例えば、冒頭の部分。

 リチャード・クイーン警視のalter ego(半面)は、いつもの敏捷で、実際的な、甲羅を経たやり口とは驚くべき対照を示していて、しばしば、犯罪学の一般的な問題について、おそろしく教訓的な見解をはかせていた。

これが旧版ですが、なんだか意味が分かりにくい部分もありませんか?(¨;)
例えば、「甲羅を経たやり口」って???

これが新版だと、下のようになっています。

 リチャード・クイーン警視のalter ego(別の面)は、いつもの敏捷かつ実際的で古くさいやり口とは驚くほど対照的に、犯罪学の一般的な問題について、教訓的な見解をしばしば語らしめていた。

なるほど! 「古くさいやり口」ですか!
勉強になります\(〇O〇)/

ちなみに、訳者が変わったわけではなく(どちらも井上勇氏)、井上さんは既に故人なので、おそらく編集部が遺族の了承をとって、やや「甲羅を経た」表現を改訂したのかな?

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死せる案山子の冒険 [エラリー・クイーン]

エラリー・クイーンのラジオドラマ集第2弾が遂に出ました[exclamation×2]

死せる案山子の冒険―聴取者への挑戦〈2〉 (論創海外ミステリ)

死せる案山子の冒険―聴取者への挑戦〈2〉 (論創海外ミステリ)

  • 作者: エラリー クイーン
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2009/03
  • メディア: 単行本

Yuseum、こちらも一気に読みました[本]
収録作品は以下の通り。
なお、第1弾はこちらをご参照。

  • <生き残り(ラストマン)クラブ>の冒険 The Adventure of the Last Man Club
  • 死を招くマーチの冒険 The Adventure of the March of Death
  • ダイヤを二倍にする男の冒険 The Adventure of the Man Who Could Double the Size of Diamonds
  • 黒衣の女の冒険 The Adventure of the Woman in Black
  • 忘れられた男たちの冒険 The Adventure of the Forgotten Men
  • 死せる案山子の冒険 The Adventure of the Dying Scarecrow
  • 姿を消した少女の冒険 The Adventure of the Lost Child
「聴取者への挑戦」、Yuseumの戦績は2勝5敗・・・(;´Д`)
でも、このシナリオ集は単なる「犯人当てパズル」として楽しめるばかりでなく、「エラリー・クイーンの世界」を十分に満喫できるものです。

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「エジプト」な「X」—あるいは、1932年の奇跡 [エラリー・クイーン]

現在は「百年に一度の不況」と言われていますが(;>_<;)、1932年という年も世界恐慌がピークに達した年でありました。
そんな暗い時代、ミステリ史上に「奇跡」が起こりました。
1932年とは、アメリカの作家エラリー・クイーンが4作の長編ミステリを発表した年でした。
それは、単に1人(といっても、実際には2人)の作家が4作もの長編を書いたという意味ですごい、だけでなく、その4作品のいずれも本格ミステリに残る傑作、という意味で、ミステリの長い歴史に偉大な足跡を残したのでした。

それから77年後。
2009年の日本において、そのうちの2作『エジプト十字架の謎』『Xの悲劇』が新版ないしは新訳で相次いで出版されたのは、単なる偶然でしょうか?
(ちなみに、もう2作は『ギリシア棺の謎』『Yの悲劇』。)


 「新版」で出たのはこちら↓

エジプト十字架の謎 (創元推理文庫)

エジプト十字架の謎 (創元推理文庫)

  • 作者: エラリー クイーン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2009/01/09
  • メディア: 文庫
ウェスト・ヴァージニアの田舎町アロヨで発生した殺人事件は、不気味なTに満ちていた。死体発見現場はT字路。T字形の道標にはりつけにされた、首なし死体の外貌もT…。興味を抱いたエラリーは父とともにアロヨへ趣き、検死審問に出席したが、真相は杳(よう)としてしれない。そこに、類似の殺人を知らせる恩師からの電報がエラリーのもとへ届く。第一の事件から遠く離れた現場へ駆けつけたエラリーが見たものは、トーテム・ポールにはりつけにされた首なし死体であった。エラリーの精緻な推理が明かす、驚天動地の真相とは? スリリングな犯人追跡劇も名高き、本格ミステリの金字塔。
というのが、「新版」の1ページ目に書かれているあらすじ。

「よくぞ、改訂してくれました(^^)//""""""パチパチ」
というのが、まず思った感想。
そうです! 新版は単に「文字が大きくなった」(& ページ数が30ページほど増え、値段も上がったw)だけではないのです!

・・・というのも、こちらのページにも書いているのですが、旧版(Yuseumの持っていたのは、1997年の64版)の1ページ目にあるあらすじには、ほとんどネタバレに近いことが書かれていたのです。
エラリー・クイーン初読がこの作品だったYuseumにとって、そのあらすじは興を殺ぐのに充分でした。
ネタバレなしの範囲で、ちょっとピックアップしてみましょう。
(ネタバレにつながる部分は伏せ字にしています。)

Tの字形のエジプト十字架に、次々とはりつけにされ、死んでいった小学校長、百万長者、●●●(中略)。エラリー・クイーンはついにさじを投げた。しかし、最後にいたって見つけた、×××から、もつれにもつれた事件の謎は快刀乱麻一挙に解決された。(以下、略)

最初の伏せ字●●●は被害者の素性を書いているのですが、そこまで書いてはダメです(‐_‐)

でも、ここまでは百歩譲って許せますが、次の伏せ字×××はこの一連の事件を解決に導いた重要な手がかり!
しかも、これが提示されるのは、物語が9割ほど進行して、いよいよ「読者への挑戦」が出される直前のタイミング。
×××といえばこの作品、というくらい有名なロジックなので、未読の方はネタバレされる前に読みましょう!

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ナポレオンの剃刀の冒険 [エラリー・クイーン]

この本はいいです[exclamation×2]

ナポレオンの剃刀の冒険―聴取者への挑戦〈1〉 (論創海外ミステリ)

ナポレオンの剃刀の冒険―聴取者への挑戦〈1〉 (論創海外ミステリ)

  • 作者: エラリー クイーン
  • 出版社/メーカー: 論創社
  • 発売日: 2008/03
  • メディア: 単行本
待望のエラリー・クイーン ラジオドラマ集第1弾[exclamation]
久々に(笑)一気に読みました[本]

これぞ本格ミステリ、ながら、ラジオドラマ台本なので読みやすいのが特徴。
収録作品は以下の通り。

  • ナポレオンの剃刀の冒険 The Adventure of Napoleon's Razor
  • <暗雲(ダーク・クラウド)>号の冒険 The Adventure of the Dark Cloud
  • 悪を呼ぶ少年の冒険 The Adventure of the Bad Boy
  • ショート氏とロング氏の冒険 The Adventure of Mr. Short and Mr. Big
  • 呪われた洞窟の冒険 The Adventure of the Haunted Cave
  • 殺された蛾の冒険 The Adventure of Murdered Moths
  • ブラック・シークレットの冒険 The Adventure of the Black Secret
  • 三人マクリンの事件 The Case of the Three Macklins

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エドワード・D・ホック逝去(゚◇゚) [エラリー・クイーン]

アメリカで、EQの流れを汲む「本格ミステリ」の灯がまたひとつ消えた(T^T)

Mystery writer, mentor Edward D. Hoch dies
from "Democrat & Cronicle"

「パズラー短編の名手」として名高いホックは日本でも人気が高く、この前出たばかりのミステリマガジン 2008年 02月号にも彼のジュブナイル・ミステリが掲載され、また、東京創元社から「サイモン・アークの事件簿」が刊行予定と聞いて、ワクワクしていた矢先のこの訃報(T.T)

謹んで、ご冥福をお祈り申し上げます。

以下、彼の作品(短編集)を少しだけ。

怪盗ニックを盗め (ハヤカワ・ミステリ文庫)

怪盗ニックを盗め (ハヤカワ・ミステリ文庫)

  • 作者: エドワード・D. ホック
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2003/08
  • メディア: 文庫

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